民数記27章に基づいて、以下の物語を日本語で詳細に描いてみましょう。
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### ツェロフハドの娘たちの訴え
イスラエルの民がモアブの平野に宿営を張っていた頃、荒野の旅路も終わりに近づいていました。モーセは主の幕屋の前に座り、民の指導者たちと共に、主からの指示を待っていました。その時、突然、五人の女性が幕屋の前に進み出てきました。彼女たちはツェロフハドの娘たちで、マナセ族の一部族に属する者たちでした。彼女たちの父ツェロフハドは、エジプトを出た後に亡くなり、息子がいなかったため、彼女たちは父の名が消えてしまうことを心配していました。
五人の娘たちは、マフラ、ノア、ホグラ、ミルカ、ティルツァという名でした。彼女たちは毅然とした態度でモーセの前に立ち、声を揃えて訴えました。
「私たちの父は、主に従ってエジプトを出た者でしたが、荒野で罪を犯した者たちの一人ではありませんでした。しかし、父には息子がいませんでした。父の名が消えてしまうのは、私たちにとって大きな悲しみです。どうか、私たちにも父の嗣業の地を与えてください。」
モーセは彼女たちの訴えを聞き、驚きました。これまで、嗣業の地は男子に与えられるものであり、女性が嗣業を求めることは考えられないことでした。しかし、モーセは彼女たちの真剣な訴えを無視することはできませんでした。彼はすぐに主の前に出て、この問題について祈り、主の指示を求めました。
すると、主はモーセに語りかけました。
「ツェロフハドの娘たちの訴えは正しい。彼女たちに父の嗣業の地を与えよ。もし、人が死に、息子がいない場合、その嗣業は娘に与えられるべきである。もし娘もいない場合、その嗣業は兄弟に与えられるべきである。もし兄弟もいない場合、その嗣業は父の兄弟に与えられるべきである。そして、もし父の兄弟もいない場合、その嗣業は最も近い親族に与えられるべきである。」
主の言葉を聞いたモーセは、イスラエルの全会衆にこの裁きを告げました。民は主の裁きに従い、ツェロフハドの娘たちに嗣業の地を与えることを決めました。この出来事は、イスラエルの民にとって、嗣業に関する新しい律法の始まりとなりました。
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### モーセの後継者ヨシュア
その後、主はモーセに再び語りかけました。
「アバリム山に登り、わたしがイスラエルの民に与える地を見よ。あなたはその地を見るが、そこに入ることはできない。あなたの時が近づいているからだ。」
モーセはこの言葉を聞き、心に深い悲しみを覚えました。しかし、彼は主の御心に従うことを選びました。彼は主に祈りました。
「主よ、どうかあなたの民の上に、新しい指導者を立ててください。彼らは羊のように群れをなしていますが、牧者がいなければ迷ってしまいます。どうか、彼らを導く者を選び、彼らを導いてください。」
主はモーセの祈りに答えました。
「ヌンの子ヨシュアを選びなさい。彼は霊に満ちた者である。彼に手を置き、祭司エルアザルと全会衆の前で、彼を立てなさい。彼にあなたの権威を分け与え、イスラエルの全会衆が彼に従うようにしなさい。」
モーセは主の言葉に従い、ヨシュアを選びました。彼はヨシュアを全会衆の前に立たせ、彼の上に手を置き、祭司エルアザルと共に彼を任命しました。モーセはヨシュアに自分の権威を分け与え、彼を新しい指導者として立てました。
「ヨシュアよ、主があなたと共におられるように。主がモーセと共におられたように、あなたも主に従い、民を導きなさい。」
全会衆はヨシュアを見つめ、彼が新しい指導者として立てられたことを認めました。彼らはヨシュアに従い、主の約束の地に向かって進むことを決意しました。
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### 結び
このように、ツェロフハドの娘たちの訴えとモーセの後継者ヨシュアの任命は、イスラエルの民にとって重要な転機となりました。主は彼らの訴えに耳を傾け、正しい裁きを与え、また新しい指導者を立てて、民を導く道を備えられました。主の御心は常に民の上にあり、彼らを約束の地へと導くための道を開かれるのでした。
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この物語は、主の正義と導きがどのように民の生活に現れるかを示しています。ツェロフハドの娘たちの勇気と信仰、そしてモーセの従順さは、私たちにも深い教訓を与えてくれます。