エゼキエル書37章に基づく物語を、詳細で生き生きとした描写を用いて、神学的な正確さを保ちながら語ります。

—

ある日のこと、預言者エゼキエルは主の霊に導かれ、広大な谷間に連れて行かれました。その谷間は、かつて戦いの場となった場所で、無数の骨が散らばっていました。骨は乾ききっており、長い年月が経過していることがわかります。エゼキエルはその光景を見て、深い驚きと悲しみを覚えました。彼は主の御声を聞きました。

「人の子よ、これらの骨は生き返ることができるか。」

エゼキエルは主の問いかけに慎重に答えました。

「主なる神よ、あなただけがそれをご存じです。」

すると、主はエゼキエルに命じられました。

「これらの骨に向かって預言せよ。乾いた骨よ、主の言葉を聞け。主なる神はこう言われる。見よ、わたしはお前たちの中に息を吹き入れる。すると、お前たちは生き返る。わたしはお前たちの上に筋をつけ、肉を生じさせ、皮膚で覆い、息をお前たちの中に吹き入れる。すると、お前たちは生き返る。そして、わたしが主であることを知るようになる。」

エゼキエルは主の言葉に従い、乾いた骨に向かって預言しました。すると、驚くべきことが起こりました。骨と骨とが触れ合い、一つにつながり始めたのです。筋が骨の上に現れ、肉が生じ、皮膚がそれらを覆いました。しかし、まだその中に息はありませんでした。

主は再びエゼキエルに語られました。

「息に向かって預言せよ。人の子よ、預言して、息に言え。主なる神はこう言われる。四方から息よ、吹き来たれ。この殺された者たちの上に吹きつけて、彼らを生き返らせよ。」

エゼキエルは主の命じられたとおりに預言しました。すると、四方から風が吹き、その息が殺された者たちの中に入りました。彼らは生き返り、自分の足で立ち上がりました。その数は非常に多く、大きな群れとなりました。

主はエゼキエルに語られました。

「人の子よ、これらの骨はイスラエルの全家である。彼らは言っている。『我々の骨は乾ききり、我々の望みは失せ、我々は絶たれた』と。それゆえ、彼らに預言して言え。主なる神はこう言われる。見よ、わたしはお前たちの墓を開き、お前たちを墓から引き上げ、わたしの民イスラエルをその地に導き入れる。わたしがお前たちの墓を開き、お前たちを墓から引き上げるとき、お前たちはわたしが主であることを知るようになる。わたしはお前たちの中にわたしの霊を置く。すると、お前たちは生きる。そして、わたしはお前たちを約束の地に住まわせる。そのとき、お前たちはわたしが主であることを知るようになる。わたしはこれを語り、これを成し遂げる。主なる神の御告げである。」

エゼキエルはこの幻を通して、イスラエルの民が霊的に復活し、再び主との契約に立ち返ることを示されました。主は彼らの絶望を希望に変え、死んだような状態から新しい命を与えることを約束されたのです。この出来事は、神の力と約束の確かさを深く示すものでした。

—

この物語は、神がどのようにして絶望的な状況に希望をもたらし、死んだような状態から新しい命を与えるかを示しています。エゼキエルを通して語られた主の言葉は、イスラエルの民だけでなく、すべての神の民に対する慰めと励ましとなっています。