**ぶどうの木と枝**

イエスはオリーブ山のふもとにある静かな葡萄畑で弟子たちに語りかけた。夕暮れの光が葡萄の葉を透かし、黄金色に輝く中、彼は一本の大きな葡萄の木を指さした。

「わたしはまことの葡萄の木であり、わたしの父は農夫です」とイエスは言われた。その声は穏やかながら、深い権威に満ちていた。弟子たちは息をひそめ、その言葉に耳を傾けた。

「わたしにつながっている枝で実を結ばないものは、父がすべてこれを切り取られます。しかし、実を結ぶものは、もっと豊かに実を結ぶために、手入れをしてきれいになさいます」

イエスは葡萄の木の枝を優しく手に取り、熟した実を指し示した。

「あなたがたは、すでにわたしの言葉によってきれいになっています。わたしにつながっていなさい。そうすれば、わたしもあなたがたにつながっています。枝が葡萄の木につながっていなければ、自分では実を結ぶことができません。同様に、あなたがたもわたしにつながっていなければ、実を結ぶことはできません」

風がそよぎ、葡萄の葉がかすかに揺れた。イエスの目には慈愛が満ちていた。

「わたしは葡萄の木、あなたがたは枝です。人がわたしにつながっており、わたしもその人につながっていれば、その人は豊かに実を結びます。わたしを離れては、あなたがたは何もできないからです」

弟子たちの一人が不安げに尋ねた。「主よ、どうすればあなたにつながっていることができますか？」

イエスは微笑み、答えられた。「わたしの言葉を心に留め、それに従うなら、あなたがたはわたしにつながっています。父がわたしを愛されたように、わたしもあなたがたを愛しました。わたしの愛の中にとどまりなさい。わたしが父の戒めを守り、その愛の中にとどまっているように、あなたがたもわたしの戒めを守るなら、わたしの愛の中にとどまっているのです」

そして、イエスは深い喜びをもって言われた。「わたしがこれらのことを話したのは、わたしの喜びがあなたがたのうちにあり、あなたがたの喜びが満たされるためです。これがわたしの戒めです。互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように」

夜のとばりが降り始め、星々が静かに瞬く中、イエスは最後に力強い約束を語られた。「わたしがあなたがたを選び、あなたがたを任命したのです。それは、あなたがたが行って実を結び、その実が残るためです。また、父に求めるものは何でも、わたしの名によって与えてくださいます」

弟子たちの心は暖かく満たされ、愛と使命に燃えた。彼らはこの葡萄畑での教えを決して忘れず、主につながる者として歩み続けたのである。