**ハバククの祈り:神の栄光と救いの約束**
ある日のこと、預言者ハバククはユダの荒れ野に立ち、激しい風が砂塵を巻き上げる中、心を静めて神に祈りをささげた。彼の目には、故郷の民が罪に沈み、不正がはびこる光景が焼き付いていた。彼は神の正義を求め、苦悩の叫びを上げたが、神からの答えは驚くべきものだった。
### **神の顕現**
ハバククが祈りを続けると、突然、天が裂け、神の栄光が雷鳴と共に現れた。その光は太陽よりも強く、山々を貫き、全地を震わせた。神は威厳をもって近づき、その御声は大河の轟くようであった。
「見よ、わたしは立ち上がる。わたしの日、わたしの時が来た。諸国の民はわたしの裁きの前に震えおののく。」
ハバククは恐れに打たれ、ひれ伏した。神の御顔の前では、誰も立つことができなかった。しかし、神は彼に慈しみ深く語りかけた。
### **神の戦いと救いの約束**
神の御姿は戦士のようであった。その手には輝く槍があり、足元には敵を打ち倒す力があった。神は怒りをもって地を踏み、国々を揺るがした。山々は崩れ、海は逆巻き、全宇宙が神の裁きの前に震えた。
「わたしはわが民を救うため、敵を粉砕する。悪しき者は滅び、正しき者は生き残る。」
ハバククは神の言葉を聞き、心に確信が生まれた。たとえ今、苦難の時が来ても、神は必ず救いをもたらす。神の約束は決して変わらない。
### **ハバククの信仰の告白**
神の幻が去った後、ハバククは深い感動に包まれ、祈りを続けた。
「主よ、あなたの御業を聞き、わが魂はおののきました。今、この時代のただ中にあっても、私は喜びます。たとえいちじくの木が実を結ばず、畑に食物がなく、羊の群れが絶えても、私は主を誇りとします。神、わが救い主は、私に力を与え、私を高い所のように歩ませてくださいます。」
彼の信仰は揺るがず、神への信頼はますます強くなった。彼は民に神の言葉を伝え、たとえ苦難が来ても、神に希望を置くようにと励ました。
### **結び:神の約束の確かさ**
ハバククの祈りは、神の正義と慈しみを宣言するものとなった。神は必ず悪を裁き、ご自身に従う者を救う。この約束は、時代を超えてすべての信仰者に希望を与える。
「主はわが力、わが盾。私の足を雌鹿のようにし、高い所を歩ませてくださる。」
こうしてハバククは、神の御前に静まり、その栄光をたたえながら、信仰の道を歩み続けたのである。