**エゼキエル31章:誇り高きレバノンの杉のたとえ**
主の言葉が預言者エゼキエルに臨んだ。それは、エジプトの王ファラオとその民に対する警告であり、かつてのアッシリアの栄華とその没落を思い起こさせるものだった。主はエゼキエルにこう語られた。
「人の子よ、エジプトの王ファラオとその民々に向かって言え。『お前の偉大さは何に似ているか。見よ、わたしはお前をレバノンの杉にたとえよう。その枝は美しく、茂りは森を覆い、その高さは雲に届いていた。水がこれを育て、深淵がこれを大きくした。川々はその植わっている所を囲み、水路は野のすべての木に水を注いだ。それゆえ、その杉は野のほかの木よりも高く伸び、水が豊かであったので、その枝はふさふさと茂り、その梢は枝を伸ばした。
空のあらゆる鳥はその枝に巣を作り、野のあらゆる獣はそのもとに子を産み、すべての大国はその陰に住んだ。その麗しさと大きさのゆえに、それはすべての木の中で最も栄えた。神の園の杉もこれには及ばず、もみの木もその枝と比べられず、けやきもその茂みに並ぶことができなかった。神の園のどの木も、麗しさにおいてこれに匹敵しなかった。
わたしはこれを美しくし、その枝を数えきれぬほどに増やした。神の園エデンのすべての木は、これを見て羨んだ。』」
しかし、主は続けて語られた。
「それゆえ、神である主はこう言われる。『それは高くそびえ、その梢を雲の間に伸ばし、心は高ぶり、その高さのゆえに驕った。それゆえ、わたしはこれを最も強い異邦の者の手に渡す。彼はこれにふさわしい報いをなす。わたしはこれを退け、その不義のためにこれを切り倒す。
異邦の民の中の残忍な者がこれを切り倒し、捨て去る。その枝は山々に落ち、その梢はすべての谷間に散らされ、その陰にいた国々はこれを離れて去る。空の鳥はその倒れた幹にとまり、野の獣はその枝の上を歩く。
これは、水のほとりのすべての木が、その高さのために誇らず、梢を雲の間に伸ばさず、水を豊かに受ける木も、その高さに思い上がらないためである。それらはすべて死に渡され、地の深き所に下り、他の人々とともに穴に下る。』」
主はさらに言われた。
「エジプトの王ファラオよ、お前とその民々はこの杉のようだ。かつてアッシリアもその力と栄華においてレバノンの杉のように誇ったが、ついに倒れた。諸国の民はその陰にいたが、ついに滅び、地の深き所に下った。お前も同じ運命をたどる。お前がどれほど強大であっても、高慢な心は必ず滅びを招く。お前は、剣によって倒れる者たちとともに、割礼を受けない者たちの中に投げ込まれる。これがファラオとその大軍の終わりである。」
主の言葉はこうして成就する。すべての高ぶる者は低くされ、神のみが究極の審判者であることを、すべての民は知るのである。