**王の悔い改めと律法の書の発見**
ユダの王ヨシヤは八歳で王となり、エルサレムで三十一年間統治した。彼は父アモンや祖父マナセとは異なり、主の目にかなう正しいことを行い、ダビデの道に歩み、右にも左にもそれなかった。
ある日、ヨシヤ王は神殿の修理を命じた。長年、偶像礼拝がはびこり、神殿も荒れ果てていたが、ヨシヤは主の家を再建しようと決意した。彼は書記官シャファンを呼び、大祭司ヒルキヤにこう命じた。
「神殿に集められた献金を工人の手に渡し、祭司や門衛たちに分配せよ。彼らが忠実に神殿を修復できるようにせよ。」
ヒルキヤは王の命令に従い、神殿の財宝を管理していた者たちから銀を受け取り、工事を監督する者たちに渡した。工事が進む中、ヒルキヤは突然、祭司たちの間で騒ぎが起こったのを耳にした。
「大祭司様、これは……!」
一人の祭司が古い巻物を手に取り、震える声で叫んだ。ヒルキヤがそれを広げてみると、そこにはモーセの律法が記されていた。長い間、忘れ去られていた主の言葉が、再び日の目を見たのである。
ヒルキヤはすぐに書記官シャファンに報告した。
「私は神殿でこの書を見つけました!」
シャファンはその書を手に取り、王の前に進み出て読み上げた。ヨシヤ王はその言葉を聞くや、衣を引き裂き、深い悲しみに包まれた。そこには、イスラエルの民が主の戒めを守らず、怒りを買った時の裁きが記されていたからだ。
「主の怒りは我々の上に下るだろう……。」
王は直ちに祭司ヒルキヤ、シャファン、そして王の顧問アヒカム、アブドン、および預言者フルダの女預言者を呼び集めた。
「この書の言葉について主に尋ねよ。我々の先祖たちがこの言葉に従わなかったため、主の怒りが我々に向けられているのではないか。」
預言者フルダはエルサレムの新しい地区に住んでいた。彼女のもとに王の使者たちが到着すると、フルダは主の言葉をこう告げた。
「主はこう言われる。『ユダの王が聞いたこの書の言葉の通り、わたしはこの地とその住民に災いを下す。彼らがわたしを捨て、他の神々に香をたき、手の業でわたしを怒らせたからだ。しかし、王の心が砕かれ、衣を裂いて悔い改めたので、彼が生きている間はこの災いを見ず、平和のうちに墓に葬られる。』」
使者たちはこの言葉を王に伝えた。ヨシヤは民の長老たちとすべてのユダの人々を神殿に集め、見つかった律法の書を読み聞かせた。そして、主の前に立って契約を結び、心を尽くし、魂を尽くして主に従い、その戒めと証しと定めを守ることを誓った。民もまた、この契約に同意した。
その後、ヨシヤは国中の偶像を徹底的に取り除き、バアルやアシェラの祭壇を打ち壊し、占い師や霊媒を追放した。かつてソロモンが異教の神々のために建てた高き場所も破壊し、主のみを礼拝するように民を導いた。
こうしてヨシヤの時代、ユダは主の前に正しく歩み、民は悔い改めと信仰の回復を経験した。しかし、かつての罪の報いは消えず、後にユダはバビロン捕囚へと向かうことになる。だが、ヨシヤの忠実な心は主に覚えられ、彼の治世は神の民にとって一筋の光となったのである。