エルサレムの水の門の前の広場は、夜明け前からざわめきに包まれていた。東の山々の稜線がほのかに紫がかる頃には、男も女も、子供も老人も、理解できる者なら誰でも集まれという呼びかけに応じて、人々が石畳に座り始めていた。羊のにおいと朝露で湿った土の香りが混ざり合う中、祭司エズラは楓の木でできた台の前に立っていた。彼の手には、摩耗した皮で装丁された律法の巻物が握られていた。
太陽がオリーブ山の頂から顔を出すと、エズラは静かに巻物を開いた。その音は、乾いた皮がこすれるかすかな音だけだったが、広場に満ちていたざわめきを一瞬で消し去った。彼が口を開くと、深く響く声が朝の静寂を破った。
「主はモーセにこう告げられた…」
その言葉を聞くと、人々は一斉に立ち上がった。男たちは汚れた作業着のほこりをはらい、女たちはひだのあるマントを整え、子供たちは眠そうな目をこすりながら大人の真似をした。エズラが朗読を続ける間、広場には祈りのように深い沈黙が広がった。時折、遠くでろばの鳴き声が聞こえるだけで、人々は息をのんで祭司の言葉に耳を傾けた。
昼過ぎまで朗読は続いた。太陽が真上に来て、石畳が熱を帯び始めると、人々の額に汗がにじんだ。しかし誰一人として席を立つ者はおらず、むしろ前のめりになって言葉を飲み込むように聞き入っていた。エズラの周りにはレビ人たちが立ち、朗読された箇所を区切りながら解説を加えていった。彼らの声は朗々としており、複雑な律法の規定を、市場で交わす会話のようにわかりやすく説いていた。
「今日はわれらの主への聖なる日である。悲しんではならない」
ある老婆がすすり泣く声が聞こえた。彼女の肩を、隣に座っていた若い女がそっと抱いた。律法の言葉が長い忘却の時を経て、ようやく故郷の土に根を下ろし始めたのだ。何十年もの捕囚生活の後、ようやく帰還した民にとって、この言葉は乾いた地に降る雨のようだった。
日が西に傾き始めた頃、エズラは巻物を閉じた。人々は互いに顔を見合わせ、これまで聞いたこともない祝祭の準備について語り合った。荒野で過ごした仮庵の祭り——彼らの先祖がエジプトを出て以来、きちんと守られたことのない祭りを、今こそ実行に移す時が来たのだ。
オリーブ山や周囲の丘からは、すぐに小枝を折る音が響き始めた。人々は笑い声を交わしながら、いちじくやざくろの木の枝を集め、家の屋上や中庭、広場や水の門の周りに仮庵を建て始めた。子供たちは集めた枝を引っ張りながら走り回り、父親たちは丁寧に骨組みを組み立てていった。
七日間、朝から夕方まで律法の朗読は続いた。八日目には厳粛な集会が開かれ、人々は荒布をまとい、頭に土をかぶって悔い改めの時を持った。エルサレムの城壁の上からは、新しく建てられた仮庵の屋根の間から漏れる明かりが、夜空の星のようにちらちらと揺れていた。どの家からも、久しぶりに祝われる祭りの喜びの歌声が聞こえてきた。
ある夜、エズラは自分の仮庵からその光景を眺めながら、涙をぬぐった。彼の目には、五十年前に破壊された都の廃虚と、今また命を取り戻したこの街の姿が二重に映っていた。律法の言葉が単なる昔話ではなく、生きて働く力として民の中に息づき始めた——彼はその確かな手応えを、握りしめた巻物の感触から感じ取っていた。
祭りの最終日、人々は集まって和解の祭りを祝った。肥えた羊や雄牛の肉を焼く煙が街中に立ち込め、久しぶりに満腹になる喜びを味わった子供たちの笑顔がそこかしこに見られた。しかし何よりも人々の心に残ったのは、七日間にわたって聞いた主の言葉の数々だった。それは単なる教えではなく、彼らの歩みを導く灯台となり、新しく築かれる共同体の礎となっていくのである。
月明かりの中、人々はそれぞれの仮庵に戻っていった。明日にはこれらの仮小屋は取り壊されるが、彼らの心に刻まれた言葉は消えることはない。エルサレムの石壁が長い影を落とす中、いつまでも続くかのように朗読の余韻が夜の空気に漂っていた。




