聖書

忘れられた功績と逆転の栄誉

夜が一番深い刻、シュシャンの城では大理石の廊下に灯ったともしびの炎だけがゆらめいていた。玉座の間から続く私室で、アハシュエロス王はまんじりともせず、羊毛の敷物の上を行きつ戻りつしていた。不眠というやつが、ここ数晩、王を捕えていた。胸の内に湧く得体の知れぬ焦燥。外では砂漠から冷たい風が吹き、窓枠をわずかに震わせる。側近に歴史書、すなわち年代記の巻物を持って来させたのは、そんな夜明け前の暗い時間だった。

「読め」

王は短く命じ、羊皮紙の巻物が開かれる音だけが部屋に響いた。書記官の平板な声が、過去の事件――王に仕えた者たちの功績と不忠、税の記録、辺境の小競り合い――を読み上げていった。やがて、書記官の声がわずかに途切れた。

「……ベレクの月、門に座していたユダヤ人、モルデカイという者が、二人の宦官、ビグタナとテレシュの陰謀を聞きつけ、王妃エステルを通じて王に告げた件。記録されし通り、調査によりその真実が認められ、両名は木に掛けられ処せられたり」

王は歩みを止めた。その名を聞いて、ある記憶がかすかに疼いた。あの事件から、どれほどの月日が流れたか。自分を暗殺から救った者がいた。そうだ、確かにあのユダヤ人、モルデカイだった。

「そのモルデカイに、どんな報いや栄誉が与えられたのか」

王の問いかけに、書記官は記録をざっと目で追い、首をかしげた。

「陛下、記録には何も記されておりません。ただ、事実が記されているのみでございます」

何もない。この広大な帝国で、王の命を救った者に、何の報酬も与えられていないというのか。王の胸に、眠れぬ夜のいらだちとは別の、ある種の義務感のようなものが宿った。彼は不公平を嫌った。少なくとも、今この瞬間は。

「誰か控えているか?」

「宰相ハマンが、中庭にて王のご用件を伺っておられます。夜明けを待って、何かお申し出があると存じます」

ハマン。ならば良い。彼にどうすべきか尋ねよう。王はほっとしたように頷いた。

一方、中庭の冷え切った石畳に立つハマンの心は、熱に浮かされたように高揚していた。彼の目は、すでに自分が王に願おうとしていること――ユダヤ人モルデカイを掛けるための、あの高さ五十キュビトの刑罰柱のこと――で一杯だった。彼は袖の中の手を握りしめ、口元に勝ち誇った笑みを浮かべていた。もう少しで、あの忌まわしい男を永遠に消し去れる。全ての準備は整っている。今はただ、王の承諾を得るだけだ。

侍従がハマンを招き入れた。王の私室には、夜の気配と羊皮紙の匂いがまだ残っていた。ハマンは深く頭を下げた。

「王の御心に適うことを為す者は、どのように扱われるべきだと、卿は思うか?」

王の問いは、ハマンをますます得意にさせた。これは間違いなく、自分への栄誉についての問いに違いない。この宮廷で、王の心に最も適う者は、他でもないこの自分だ。ハマンは胸を張り、用意していた最も華やかな言葉を思い浮かべた。

「王の御心に適う者には」ハマンの声は、敬意を装いながらも、どこか高らかだった。「王のご着用になった礼服を、そして王の乗られた、王冠を頂いた御馬を引き出させ、それを最も高貴な臣下の一人に渡し、その者がその者に王の礼服を着せ、街の大通りを御馬に騎らせ、その前に立って、『王の御心に適う者には、このようにするのだ』と宣言するのがよろしいかと存じます」

ハマンはそう言いながら、心の中では自分がその礼服をまとい、街を行く姿を描いていた。民衆の羨望の眼差し。敵対者たちの悔しげな表情。まさに最高の栄誉だ。

「では急げ」王の声は、意外にも早かった。「ユダヤ人モルデカイに、卿が今言った通りに行え。門に座しているあのモルデカイにだ。卿が述べたことを、一つでも欠かしてはならない」

一瞬、ハマンは自分が幻聴を聞いたのかと思った。血の気が一気に引き、耳の奥で甲高い音が鳴った。モルデカイ? あのユダヤ人に? この栄誉を? 彼は喉が渇き、言葉が出なかった。しかし王の顔は、何の迷いもない。冗談などではない。

「……かしこまりました」

ようやく絞り出した声は、自分でも驚くほどか細かった。王はもうハマンに注意を向けておらず、再び窓の外の明け初める空を見つめていた。

その正午近く、シュシャンの街は突然の出来事に沸き立った。宰相ハマンが、王の礼服と御馬を引き連れ、城門のそばに座る一人の老いたユダヤ人のもとへと赴いたのだ。ハマンの顔は土気色で、これ以上ない屈辱に歪んでいた。彼自身が、モルデカイに礼服を着せ、御馬を引いて街の大通りを行き、叫ばねばならなかった。

「王の御心に適う者には、このようにするのだ!」

その声は、彼にとっては焼けつく鉄の味がする言葉だった。一方、モルデカイは静かにしていた。彼の顔には深い驚きも、勝ち誇った笑みもなかった。ただ、何か遠いものを見つめるような、深く静かな表情を浮かべている。まるで、この異常な栄誉の行進が、目に見えない別の秩序の中に組み込まれていることを知っているようだった。ユダヤ人の青い外套の上にまとわれた王の紫の礼服は、朝日にきらめき、何とも言えぬ違和感と威光を放っていた。

群衆はどよめき、囁き合った。何が起こっているのか、誰も理解できない。ハマンは、一つ一つの歩みが苦痛でならなかった。民衆の好奇の視線が、無数の針のように彼の背中を刺す。あの高い刑罰柱が、今や彼自身の上に影を落としているようにさえ感じられた。

行進が終わり、モルデカイが再び城門の場所に戻ると、彼はあの礼服を静かに脱ぎ、何事もなかったように座り直した。一方、ハマンは、恥と怒りと得体の知れぬ恐怖に頭を押し潰されそうになりながら、急いで家路についた。彼は頭から外套を被り、家に着くや、家族や親しい友人たちを集めた。

「ああ、なんということだ!」

ハマンは泣きそうな声で、起こったすべてを語った。妻のゼレシュや賢い友人たちは、彼の話を青い顔で聞いていた。

「モルデカイがユダヤ人であるならば」一人の友人が、重々しい口調で言った。「あなたは彼に勝つことはできない。あなたが彼に対して始めたこのことは、必ずや敗北に終わるだろう。あなたはすでに彼の前で転び始めている」

その言葉が空中に残っている時、王の宦官たちが到着した。彼らは急いでハマンを連れ出した。なぜなら、王妃エステルが設けた宴の時刻が、もう迫っていたからだ。

ハマンは宦官たちに急かされながら歩いた。彼の心は、正午の栄誉の行進の恥辱と、友人たちの不吉な予言と、そしてこれから赴く宴への漠然とした不安で、ぐるぐると渦巻いていた。城壁の影が長く伸びてきた。全てが、何か巨大な歯車の一部のように、不可解でありながら確実に、一つの方向へと回り始めているのを、彼は皮膚で感じずにはいられなかった。彼が嘲り、滅ぼそうとした者が、なぜか栄誉を受け、そして自分は、まるで操り人形のように、その栄誉の宣告役を務めねばならなかった。この矛盾が意味するものは、ただ一つ――彼の計画の根底に、彼の知らない、はるかに大きな意志が働いているということだ。

吹き抜ける風は相変わらず冷たかったが、その中に、ハマンには聞こえない、遠い歴史のページがめくられる音が、混ざっているようだった。

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