聖書

高ぶる者の灯火は消える

夕暮れが、砂漠の崖を赤く染めていた。集会の囲いの外、熱気が砂からゆらめき、残りの日差しは長い影を落としていた。長老ビルダドの声は、その影のように冷たかった。彼はヨブを見つめながら、しかし彼に対してではなく、むしろ彼の周りの空気に向けて、ゆっくりと語り始めた。それは、教訓の言葉ではなく、一枚の暗い織物のように、次第に形を成していく物語であった。

「昔、ある男がいた。名をツェレムといった。彼の営みは、この地を旅する者なら誰もが知っていた。彼は、高ぶりの道を歩む者であった」

ビルダドの言葉は、目の前の砂に、ゆっくりと水が染み込むように流れた。聴衆の息遣いさえ聞こえる静寂の中、物語の輪郭が浮かび上がる。

ツェレムは、最初は小さな交易隊を率いる者に過ぎなかった。しかし彼の目は、遠くの丘の向こう、誰も足を踏み入れない塩の荒れ地や、険しい山道の先にある富を、常に捉えていた。彼の成功は、鋭い知恵によるというより、むしろ、ためらうことのない足取りによるものだった。仲間が危険を案じる道を、彼は迷わず進んだ。契約の細かな文面よりも、自分に有利な流れをつかむことを尊んだ。彼は、古い道しるべや、父祖たちが『ここから先へは行くな』と刻んだ岩を、次第に軽んじるようになった。

「高ぶる者の灯火は消える」と、ビルダドの声が低く響いた。まるで、その情景を見ているかのように。「その炎は、彼の天幕を照らさなくなる」

ツェレムの天幕は、やがてこの地方で最も広く、最も豪華になった。上質のエジプト麻でできたそれは、夕暮れ時には内部のランプの光で柔らかく輝き、旅人の羨望の的となった。酒宴は夜を徹して続き、笑い声と音楽が砂漠の静寂を破った。しかし、ビルダドが語るその言葉は、その輝きの先にある別の光景を暗示していた。やがて灯りが揺らぎ、ひとつ、またひとつと消えていく光景を。最後の灯りが消えた時、その天幕はただの暗い布の塊となり、中には誰もいなくなる光景を。

「彼の力強い歩みは狭められ」ビルダドは続ける。「己のはかりごとが、彼自身を倒すのだ」

ツェレムの交易路は、蜘蛛の巣のように広がっていた。ある時は穀物を、ある時は香料を、時に剣や武具さえも運んだ。彼は、自分が張り巡らせたその網のすべてを掌握していると信じていた。しかし、ビルダドの語り口は、それとは逆の力を示唆する。それは、ツェレム自身が気づかぬうちに、自分の足を縛る縄を編んでいるかのようだった。取引のための小さな偽り、力を誇示するための些細な脅し、同盟者への軽い裏切り——それらは、最初は柔らかい麻の糸のように見えた。やがてそれらは絡み合い、しっかりとした縄となり、最後には動きを封じる鉄の足枷となっていった。

「災いは、飢えたように彼を待ち伏せ」と、ビルダドの目に、砂嵐の予感のようなものが走った。「破滅は、彼をよろめかせる準備を整えている」

その日は、何の前触れもなかった。空は青く、交易路は乾いていた。ツェレムは、最も信頼する息子たちを、最も大きな隊商とともに南の町へ送り出した。彼らを見送りながら、ツェレムは来るべき富を計算していた。しかし、彼の知らないところで、別の計算がなされていた。道中の水場は、敵対する部族によって汚されていた。水を求めて方針を変えた隊商は、わずかに道を外れ、ならず者たちの恰好の餌食となった。報せが届いたのは、三日後の夜のことだった。無残な報告を伝える使者の顔は、月明かりに青白く浮かび上がり、ツェレムの天幕の中の輝きを、一瞬で死んだ灰の色に変えた。

「下からは根こそぎにされ、上からは切り取られる」ビルダドの声は、鋭い鎌の音のようだった。「その記憶は、地上から消え去り、名は、野面に響くこともない」

不幸は、連鎖のように訪れた。かつてツェレムが軽んじた古い盟約が、今、牙をむいた。かつて彼が利用し、捨てた者たちが、立ち上がった。取引の記録は、彼に不利な形で解釈された。天幕の周りには、次第に人が寄り付かなくなった。助けを求める叫びは、広い砂漠の中に吸い込まれ、反響することはなかった。彼の名は、かつては畏れと羨望を込めて語られたが、今や、親たちが子供に戒めを語る時の、『あの男のようになるな』という一言の中にのみ、かすかに息づくだけになった。

「彼の天幕には硫黄がまき散らされ」ビルダドは最後に、静かに、しかし確かに言い放った。「これが、神を覚えぬ者の住む所の終わり。これが、全能者を知らない者の運命なのだ」

物語は終わった。ビルダドはもう口を開かない。彼の眼前には、全身に腫物をもち、灰の中に座るヨブがいる。彼が語った物語の「男」は、ヨブではなかった。しかし、その言葉の一語一語が、ヨブを取り囲む暗闇と同じ温度を持って、集会の場に堆積していた。夕闇は完全に訪れ、最初の星が冷たく瞬いていた。ビルダドの言葉は、答えではなく、一つの巨大な警告として、砂漠の夜気の中に沈んでいった。それは、人の歩みの末路についての、厳粛で、動かしがたい、ひとつの物語であった。

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