聖書

悔い改めの季節

**エルサレムの秋**

夕暮れの風が、オリーブの木立を通り抜け、エルサレムの石壁にまとわりつく塵をかき立てた。アビフは、一日の商いを終え、革袋の口を締めながら、油と土の混ざった匂いを深く吸い込んだ。市場の喧騒は、日没と共に、まるで潮が引くように沈んでいった。遠く、神殿の方向からは、夕べの犠牲の煙が細く立ち上り、空を鈍い金色に染めている。しかし、何かが違った。煙の匂いは、いつものように心を落ち着かせる聖なる香りではなく、焦げたような、少し酸っぱいにおいが混じっているように感じられた。

路地を曲がると、広場に人だかりができていた。中心に立つのは、あのアナトト出身の預言者、エレミヤだった。痩せたその姿は、粗末な亜麻布の衣に包まれ、風に翻っていた。声は枯れているが、一つ一つの言葉が石を打つように鋭く響く。

「なぜ、倒れた者は再び立たないのか。なぜ、この民は背きを重ねるのか。彼らは偽りに固執し、悔い改めることを拒む。」

アビフは足を止めず、そっと首を振った。またか、と思った。この男の言葉は、何年も前から聞き飽きていた。王も祭司も、国は安泰だと言う。神殿もあり、祭りも守られている。何がそんなに悪いというのか。彼は袋の中の銀貨に手をやり、その冷たさに安心感を覚えた。明日は北の門近くで、エジプトから来た商人と取引の約束がある。青銅の器が安く仕入れられれば、かなりの利益が見込める。

その夜、アビフは家の屋上で、遅くまで商人仲間のヨナタンと葡萄酒を傾けていた。下の通りからは、酒宴の笑い声や、どこかで争うような怒号が聞こえてくる。空は澄み渡り、無数の星が冷たくまたたいていた。

「エレミヤの話だがな、」ヨナタンが杯を置き、げっぷを一つした。「ああいう者たちは、不安をあおって生計を立てている。神殿の書記官たちも言っていた。律法の巻物はすべて整い、神の御心は我々の祭儀の中にはっきりと示されていると。心配するな、と。」

アビフはうなずいた。確かに、街には「平和、平和」と唱える預言者たちが大勢いた。彼らの言葉は滑らかで、耳当たりが良い。神殿の庭で聞く説教も、豊かな実りと敵からの保護を約束するものばかりだ。エレミヤの、あの剥き出しの、土臭い警告は、どうにも場違いに思えた。

しかし、数日後、北の門で待ち受けていたものは、安い青銅の器ではなかった。町に流れてきた噂は、もはや噂と呼べないほど確かなものになっていた。北から、バビロンの王の軍勢が、ゆっくりと、しかし確実に迫っているという。最初は嘲笑っていた人々の顔に、微かな、しかし消えない影が差し始めた。広場で再びエレミヤの声を聞いた時、アビフは思わず耳を傾けていた。

「彼らは青ざめている。平和はない、と言う。なぜなら、我々が神に対して罪を犯したからだ、と。」

預言者の目は、群衆の中をゆっくりと移動し、一人一人を見つめているようだった。その目に捕らえられた時、アビフは自分の胸の内に、急に広がる虚しさを感じた。彼は何を信じてきたのか。滑らかな言葉か。銀貨の音か。神殿から流れる煙か。

ある午後、彼はふと、幼い頃に父親が安息日に読んでいた律法の言葉を思い出した。それは、慈しみと正義と、寄留者をいたわることについての言葉だった。今、この街では何が起こっているか。市場では尺を誤魔化し、法廷では賄賂が横行し、貧しい者たちは隅に追いやられていた。祭司たちは細かい規定にうるさいが、人々の心が荒廃していくのには無関心だった。あの「平和、平和」という言葉の下で、何かが確実に腐り、死にかけている。

秋が深まり、畑の収穫は終わった。しかし、人々の顔には豊作の喜びはなかった。むしろ、先の見えない不安が、目の下に隈を作っていた。エレミヤは、まるでその季節そのものの声のように、叫んだ。

「収穫は過ぎ、夏は終わった。しかし、我々は救われない。」

ついに、王宮から使者が発せられた。国中の知恵ある者、長老たちが急ぎ召集される。アビフは、縁故でその集会の端に連なることができた。重い香りのする広間で、顔見知りの祭司や高官たちが議論を戦わせていた。しかし、その議論は、いかにして国を守るかではなく、いかにしてエジプトに助けを請い、あるいはバビロンに贈り物を送って懐柔するか、といった策略ばかりだった。神の言葉に立ち返ろうとする者はいない。悔い改めを口にする者もいない。ただ、自分たちの巧みな知恵と、外国の勢力への計算だけが、熱っぽく行き交う。

アビフはその場を後にした。冷たい夜気が肌に突き刺さる。ふと、エレミヤがかつて言っていた言葉が、鮮明に心に浮かんだ。

「見よ、彼らは偽りの筆を弄んで、虚偽を記している。知恵ある者たちは、恥を見るはずなのに、恐れおののくことも、恥を知ることもない。」

彼は家路を急いだ。しかし、家はもう安らぎの場ではなかった。妻の沈んだ顔、子どもたちの何も知らない無邪気な眠りが、逆に胸を締め付けた。窓の外、遠くの丘の向こうに、不気味な炎の色が空をほんのりと赤く染めているのではないか。それは敵の陣営の篝火か、それとも…神の怒りの炎か。

彼は床に伏せたが、眠りは訪れない。耳に残るのは、白昼の喧噪ではなく、沈黙の中に響く、あの預言者の言葉だけだった。

「なぜ、この民は背きを重ねるのか。」

その問いは、もはや広場に向けられたものではなく、彼自身の、この暗闇の中の心臓に向けられているように思えてならなかった。夏は確かに終わった。そして、何も刈り入れられず、何も備えられていないまま、長い冬が、音もなく扉を開けようとしていた。

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