見知らぬ者たちが、神殿の壁際に私を連れて行ったのは、梅雨明けの夕立が過ぎたばかりの暑い午後のことだった。風はなく、ただ蝉の声が石段にこだましていた。私は年をとり、足腰が弱っていたから、彼らが私の肘を支えているのを拒まなかった。彼らは無口な男たちで、麻の衣をまとい、顔には長い旅の塵がついていた。
「どこへ連れて行くのだ?」と私は尋ねた。
一人が東に向かってうなずいただけで、答えなかった。
彼らは私を神殿の東の門のところに立たせた。門は閉ざされ、重厚な木材と青銅の輝きが、午後の強い日差しを跳ね返していた。すると、その男の一人が、私の知っているはずのない小さな出入り口を開いた。唸るような音と共に、古い石が動き、仄暗い通路が現れた。
「進め」と、彼らは言った。
私は息を詰めて、中へと足を踏み入れた。冷たい、神殿の石の匂いがした。壁には燭台の灯りがゆらめき、私たちの長い影が揺れた。長い、長い廊下を進み、ついに再び光が差し込む場所に出た。そこは、外の庭に面した門の内側だった。男は私を門の敷居のところに立たせ、自分は立ち去ろうとした。
「待て。なぜここに?」
男は振り返り、目だけが静かに光った。「見よ。そして、覚えよ。」
彼らは影の中に消え、ただ私一人が、門の敷居の傍らに残された。何を見るというのだろうか。私はきょろきょろと辺りを見回した。見えるのは、敷石と、遠くにそびえる祭壇、そして青く晴れ渡った空だけだ。疲れがどっと押し寄せ、私は敷居に腰を下ろそうとした。
その時、水の音が聞こえた。
ごくかすかな、しかし確かな音。石の隙間を這うように、あるいは地の底深くから湧き上がるように。私は耳を澄ませた。音は神殿の内側、至聖所のあるあたりから聞こえてくるようだった。それは流れるというより、滲み出るような音だった。やがて、私の足元の敷石の継ぎ目から、水晶のように透き通った水が現れた。ほんの一指ほどの幅で、それはゆっくりと、東に向かって門の下をくぐり始めた。
私は驚いて身を引いた。この場所に泉などあったか。いや、なかった。これは…。
私は忘れていた歳月を思い出した。若き日、私はここで仕えていた。この石の一つ一つを知っている。水など流れたことはない。
その細い流れは、私を置いて、ゆっくりと門の下を通り過ぎ、外へと出て行った。私は慌てて門を押し開け、外へ出た。流れは神殿の敷地を出ると、急に勢いを増したように見えた。東に向かう緩やかな坂を、それは蛇のようにくねりながら進んでいく。私は杖をつき、必死に後を追った。足は震え、息は切れたが、目を離すことができなかった。
一千アンペスほどの距離を過ぎたころだろうか。流れは私のくるぶしを覆う深さになっていた。水は冷たく、砂利の多い砂地を潤し、そこに微かな草の芽が、もう点々と緑を覗かせ始めていた。私はその中を歩いた。水の抵抗を感じながら。水音は豊かになり、小鳥のさえずりのように私の周りに響いた。
さらに一千アンペス。水はひざまで来た。流れはより幅を広げ、ゆったりとしているが、底から湧き上がるような力が感じられた。岸辺には、もうしっかりとした葦や蒲が生え始め、その葉が風にそよいでいた。風が吹いてきたのだ。冷たく清らかな、この水から立ち上る風が。
私は振り返った。神殿は遠く、金色の屋根がかすかに光って見えるだけだった。その聖所から、これほどのものが流れ出ているのか。胸が熱くなった。祈りでもなく、賛美でもなく、このような形で。
もう一千アンペス。流れは腰まで深くなった。もはや歩くのは容易ではなく、私は流れに身を任せながら、ゆっくりと進んだ。水はまったく濁っておらず、底の一つ一つの石、時折群れて泳ぐ小魚の銀色の腹までが、くっきりと見えた。川岸には、柳のような木々が枝を垂れ、その影が水面上に涼しげな模様を描いていた。
最後の一千アンペス。私は深みに足を取られ、よろめいた。水は首元まで来た。もはや歩くことはできず、泳がねばならなかった。私は老人の体を押し上げ、ゆったりと流れに浮かんだ。空はどこまでも青く、太陽は温かかったが、水は変わらず清涼だった。ここまで来ると、川はかなりの幅と深さを持ち、ゆったりとうねる大河の趣があった。そして、その両岸には、今まで見たこともないほど豊かな木々が生い茂っていた。あらゆる種類の果樹。枝には実がたわわに実り、葉は生き生きと茂り、鳥たちが巣を作っていた。
川はやがて、荒れ果てた低地、アラバと呼ばれる荒地へと流れ込んでいった。その地は塩気が強く、何も育たない死の谷だった。しかし、この水がその地に触れると、信じられないことが起こった。水が流れ込むやいなや、荒地は潤い、緑の草が一晩で生い茂るかのように広がり、そして果樹園となった。水はやがて、東の果てにある「塩の海」、死海へと注ぎ込んだ。私はついに、その合流点にたどり着いた。
そこには、漁師たちが舟を浮かべ、網を打っていた。彼らの網には、数えきれないほどの魚が躍っていた。大小さまざまな魚。死海は、その名の通り、塩分が濃く、生物が生きられない海として知られていた。しかし、この川の水が注ぐところ、海の水は清められ、甘くなり、あらゆる種類の生き物が溢れるようになったのだ。漁師たちは陽気に笑い、獲れた魚を岸に積み上げていた。その傍らには、干し網を繕う小屋がいくつも並び、煙は夕日の方へとまっすぐに昇っていた。
一人の老漁師が、岸辺で休んでいる私に気づき、にっこりと笑って言った。「よう、お爺さん。遠くから来たのかい? ここの魚はうまいぞ。十年前までは、ここはただの塩の固まりだったのにのう。」
私はうなずき、声を詰まらせながら答えた。「…この水は、どこから来たのだ?」
漁師は東の方、神殿の見えるはずのない空を指差した。「あちらだよ。神殿からな。最初はほんの糸のように細かったらしい。だがあっという間に、こんな大河になった。もう、どこが元の流れで、どこがこの海か、わからんくらいだ。」
私はその言葉を聞き、すべてを悟った。私は夢を見ているのだろうか。しかし、足元の冷たい水、魚の生臭さ、遠くで響く漁師たちの笑い声、全てがあまりにも鮮やかだった。
男たちは私を、見るために連れてきたのだ。見て、覚えるために。
この水は、儀式のための水ではない。いのちそのものだ。聖所からひそかに始まり、知られることもなく、しかし確実に流れ出て、すべての乾きを潤し、死んでいると思われたものを生かし、荒れ地をエデンの園のように変えていくいのちの流れ。
日は暮れ、東の空に星が瞬き始めた。私は疲れ果てて、川辺の一本の木の下に座り込んだ。それはオリーブの木で、その葉はさざめくように音を立てていた。その木も、この水によって育ったのだろう。私はその幹に手を当てた。樹皮は温かく、静かな鼓動を感じるようだった。
ふと、私は気づいた。私の着ていた衣服は、水に濡れ、埃にまみれ、ひどく汚れていたはずだ。しかし、今、私の衣は、まるで新しい時のように清く、柔らかかった。この水に触れたすべてのものが、新しくされる。私自身も、そうなのかもしれない。
遠くで、漁師たちが舟を岸に引き上げる音がした。彼らは一日の収穫を祝い、火を焚き始めた。その穏やかな光が、ゆらゆらと暗い川面に映っていた。
私はもう神殿に帰る必要はないと感じた。この川のほとりで、このいのちの音を聞きながら、残りの日々を過ごせればいい。そして、誰かがこの話を求めてきたら、あの暑い午後のこと、細い流れが敷石の間から湧き出たことを、ありのままに語ってやろう。
風がまた吹き、川のせせらぎが、永遠の歌のように聞こえた。




