聖書

測り縄と炎の城壁

夜明け前の闇が、オリーブの丘をまだ深く包み込んでいた。ゼカリヤはうつろな眼で東の空を見つめていた。遠く、崩れかけたエルサレムの城壁の影が、灰色の闇に溶け込んでいる。冷たい風が、野原のあちこちに積もった瓦礫の間を抜け、彼の外套の端をひるがえした。彼は深く息を吸い、土と焼け焦げた木材の匂いが鼻腔を刺した。捕囚から帰ってきた者たちの営みは、まだこの土地の傷跡を覆い尽くすには程遠い。

その時、視界の端がゆらりと揺れた。最初は朝もやかと思った。だが、揺れは広がり、丘の向こうから一人の男が歩いてくるのが見えた。背は高く、手には測り縄が握られていた。その縄は亜麻のように白く、闇の中でも微かに光を帯びているようだった。男は無言で、廃墟と化した町の方へ、確かな足取りで近づいていく。ゼカリヤは息を呑んだ。幻だ。前にも見たあの重苦しい、しかし畏れ多い啓示の訪れだ。

「どこへ行かれるのですか」と、ゼカリヤは声にならない声で問いかけた。すると、彼の前に別の姿が現れた。若者のような、しかし目には計り知れない年月が沈殿している使者だ。「あの方のところへ行きなさい。伝えるのだ。エルサレムは、城壁のない村のように、人の住みかとなる、と」使者の声は低く、しかし一つ一つの言葉がゼカリヤの胸に鋭く突き刺さるようだった。

測り縄を持つ男は、もはや存在しない城門の跡に立っていた。彼は縄を伸ばし、虚空を測っている。その動作は実に悠長で、まるで未来の街の骨組みを、目に見えない設計図に従って確かめているかのようだった。ゼカリヤはまた使者に尋ねた。「でも、城壁がなければ、どうやって敵から守るのです。私たちはまだ弱り果てています。周囲は敵意に満ちた国々です」

使者の目が一瞬、炎のように輝いた。「わたしが彼のために、周りで火の城壁となる。──主は仰せられる。わたしがその中で栄光となる」その言葉が響くやいなや、ゼカリヤの周りの風景が変わった。冷たい廃墟の朝ではなく、彼はまばゆい光の中に立っていた。燃えるような熱さではない。むしろ、深い炉の中心のような、すべてを浄化し守る包容的な炎の壁が、エルサレムの丘陵全体をぐるりと取り囲んでいる。その内側では、家々が建ち、子どもたちの声が響き、平和が羊毛のように厚く地面を覆っていた。城壁はない。見えるのは、透明な炎の幕だけだ。

幻はさらに広がった。彼は北の方、遠くバビロンの地を見た。まだとどまっている同胞たちが、狭い家屋に肩を寄せ合っている。彼らの中に、ためらいと焦燥が渦巻いているのが感じられた。すると、天から声が轟いた。「さあ、北の国から逃れよ。──お前たちを散らした諸国へ、わたしは遣わす」その声は、追放の命令ではなく、招きの声だった。四方の風のように、主はご自身の民を集められる。ゼカリヤは胸が熱くなった。捕囚は終わる。いや、すでに終わっているのだ。彼らはただ、その事実に気づき、立ち上がればいい。

そして驚くべきことに、幻の中に異邦の民の群れが現れた。エジプトの装いをした者、ギリシャの商人、遠い島々から来たような顔立ちの者たち。彼らが、炎の城壁に守られたシオンに向かって、流れるように集まってくる。「多くの国々が、その日、主に連なり、わたしの民となる」使者の言葉が再び響いた。主の約束は、ユダの民だけに留まらない。それは全世界に開かれた窓のようなものだ。ゼカリヤはその広さに圧倒され、膝が震えた。

すべてが沈黙に包まれた。光は次第に柔らかくなり、やがて日常の灰色の明かりに変わっていく。エルサレムの廃墟が再び眼前に広がった。しかし、何かが決定的に変わっていた。瓦礫の一つ一つが、かつての悲劇の証人ではなく、新しい建設の礎石のように見える。風の冷たさも、今は覚醒を促す清冽な感覚だ。

ゼカリヤはゆっくりと腰を下ろし、まだ震える手で顔を覆った。主がシオンに住まわれる。その一言が、彼の内側で繰り返し響く。すべての預言の核心はそこにある。裁きも、回復も、異邦人の招きも、すべては神ご自身が人々のただ中に住まうための前奏に過ぎない。彼は顔を上げ、東の空に広がり始めた最初の桃色の光を見つめた。現実はまだ苦く、困難は山積みだ。しかし、測り縄はもう伸びている。見えないが確かな設計図が存在する。彼は立ち上がり、丘を下り始めた。同胞たちに伝えなければならない。城壁を築く前に、まず信頼せよと。主が火の城壁となられるのだから。そして、沈黙せよ、すべて肉なる者よ、その御前で。主が聖なる住まいを立てられるのだから。彼の足取りには、朝露を踏む軽やかさがあった。目には、遠くに見えるべき栄光が、まだ見えぬままに映っていた。

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