聖書

主が建てる家

宮殿は沈黙していた。石と香柏材でできたその広間には、昼の喧噪が嘘のように消え、ただ灯りがゆらめいていた。ダビデ王は窓辺に立ち、遠くに見える町の屋根や、その向こうに広がる野をぼんやりと眺めていた。風がそっと吹き、机の上に広げられた設計図の角を揺らす。香柏材、金、青銅…すべてが用意されていた。主のための家。もはや幕屋では足りない。彼が贅を尽くして建てたこの石造りの宮殿に住みながら、神の箱はまだ亜麻布の天幕の中にある。それが、どうにも心に引っかかっていた。

「主のために家を建てる」。この思いが、ここ数週間、彼の胸の内で大きくなっていた。預言者ナタンが訪ねて来たのは、ちょうどそんな夕刻だった。彼は沈思する王の姿を見て、そっと近づいた。

「何をお思いですか、王よ」

ダビデは振り返り、設計図を指さした。「見てくれ、ナタン。ここが聖所、ここが至聖所だ。すべて最上の材で造る。主がわたしをすべての敵から救い出し、この安住の地を与えてくださった。わたしが主のために家を建てないでいられようか」

ナタンは設計図に目を走らせ、ダビデの熱のこもった言葉を聞いた。理にかなっているように思えた。王の心は真摯だった。「どうぞ、あなたの心にあることをすべて行いなさい。主があなたと共におられますように」と彼は答えた。

その夜、ナタンは自らの家に戻り、ダビデの言葉を思い返していた。しかし、夜も更けた頃、眠りの中で、ある声が響いた。それは微かなものではなく、彼の存在そのものを揺さぶるような、深く重い響きであった。言葉は明確だった。

「行って、わたしの僕ダビデに言え。『あなたがわたしのために、わたしの住む家を建てるというのか。わたしがイスラエルの人々をエジプトから連れ上った日から今日に至るまで、家に住んだことがあろうか。わたしは天幕、幕屋を住まいとして、常にイスラエルの人々と共に歩んできた。…主があなたに告げる。主があなたの家を興される。』」

ナタンは飛び起きた。額に冷や汗がにじんでいる。夢の内容はあまりに鮮明で、彼の心を完全に塗り替えてしまった。彼は自分が軽々に与えた励ましを思い、胸が苦しくなった。王の計画は、しかし、主の計画ではなかった。

翌日、ナタンは再び宮殿を訪れた。ダビデは前日と同じ窓辺に立っていたが、その表情はより決然としていた。材木の手配について部下に指示を与えているところだった。ナタンが近づくと、ダビデは満足げに笑った。

「ナタンよ、早速ではあるが、エルサレムの北の丘を聖所の用地と定めようと思う。あの場所がふさわしい」

ナタンは深く息を吸い込んだ。口を開くのが重かった。「王よ。私はあなたに言葉を伝えに参りました。しかし、それは昨日の言葉ではありません」

ダビデの表情が曇った。ナタンは言葉を続けた。「夜、主の言葉が私に臨みました。あなたにこう告げよ、と」

そして、ナタンは夢で聞いた言葉を、一語一語、漏らさず語った。主が天幕に住み、人々と共に歩まれた長い旅路。ダビデを羊飼いから召し出し、すべての敵から救い出した主の御業。そして、驚くべき約束。ダビデが主に家を建てるのではなく、主がダビデのために「家」、すなわち王朝を建て、その王座をとこしえに堅く据えるという約束。その子孫から出る者が、主の名のために家を建て、その王国はとこしえに続く、と。

部屋の空気が変わった。ダビデは机の縁に手をかけ、ゆっくりと腰を下ろした。設計図が目の前にあるが、もう彼の目には映っていない。彼の心は、まったく違う次元に引き上げられていた。自分が何かを為すのでなく、主が為してくださる。自分が建てるのでなく、主が建ててくださる。その圧倒的な主導権の前に、彼のあれほどの熱意と計画は、小さな砂の城のように崩れ去っていく感覚があった。

そして、その崩れ去りの先に、広がってきたもの。それは感謝だった。深く、静かで、涙を伴うような感謝。彼は立ち上がり、ナタンの前を過ぎ、宮殿の奥にある私的な祈りの間に足を向けた。彫刻が施された扉を閉め、彼は顔を伏せた。言葉が最初は出てこなかった。ただ、肩がわずかに震えるだけだった。

やがて、声が湧き上がってきた。それは整った祈りではなく、途切れ途切れの、心のほとばしりをそのまま言葉にしたようなものだった。

「主なる神よ。わたしは何者でしょう。わたしの家は何でしょう。あなたがここまでわたしを導いてくださったのです。…主なる神よ。あなたがすでに御僕の家について、遠い将来のことまでも告げてくださった。これが人間の常なのでしょうか。主なる神よ。…あなたの約束は確かです。あなたがこのように御僕を祝福されるとおっしゃったので、御僕は大胆にあなたの前に祈ります」

彼は「家」のことを祈った。石と材木の家ではなく、血と約束によって築かれる家系のことを。自分が建てようとした神殿は、彼の子孫、主が選ばれる者によって建てられるのだ、と。そのことを思うと、一種の解放感さえ覚えた。すべては主の御手の中にある。自分の功績でも、計画の完遂でもない。主の恵みの深さ、その計り知れない約束の前に、ひれ伏すほかなかった。

数日後、ダビデは再びナタンを呼んだ。彼の顔は穏やかで、ある決意に満ちていた。「ナタンよ、主の言葉はすべてわたしの心に刻まれた。わたしは主のために家を建てることはできない。しかし、建てることができるものを、すべて用意しよう」彼は設計図を脇に押しやり、別の羊皮紙を広げた。そこには、神殿建築に必要な資材の詳細なリストが、彼の指示で書き始められていた。香柏材、石材、金、銀、青銅、鉄…ありとあらゆるものが並んでいる。彼自身は礎を据えることも、頂に冠石を載せることもない。しかし、道を整え、材料を積み上げることはできる。それが、この約束に対する彼の答えだった。

夕日が宮殿の長い廊下を赤く染める頃、ダビデは中庭に出た。かつて羊を追っていた荒野の風とは違う、エルサレムの丘の風が彼を包んだ。彼は目を閉じた。心に浮かぶのは、石積みの豪華な神殿の姿ではなかった。遙か遠い未来、自分の血を引く者が王座に着き、主の名がとこしえに称えられる光景だった。それは彼の目では見ることのできない約束。しかし、確かな約束。彼の唇がほのかに動いた。

「あなたの御言葉は、すべて信頼に値します」

風が彼の言葉を優しく運び去り、宮殿の静寂が再び訪れた。すべては、まだ始まってもいなかった。そして、すべては、すでに確かなものとなっていた。

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