**詩篇67篇に基づく物語：神の祝福とすべての民の賛美**

かつて、イスラエルの地に、神の恵みが豊かに注がれた時代があった。人々は神の御顔の光に照らされ、その慈しみとまことを日々感じながら暮らしていた。ある日のこと、エルサレムの神殿では、祭司たちが朝の犠牲を捧げ、人々が集まって祈りをささげていた。そのとき、一人の預言者が立ち上がり、神からの言葉を告げた。

**「神がわたしたちを憐れみ、祝福してくださるように。神が御顔をわたしたちに向けて、わたしたちを照らしてくださるように。」**

その言葉を聞いた人々は、深くうなずき、心に刻んだ。彼らは、神の祝福が自分たちだけでなく、地の果てまで及ぶことを願い、祈った。なぜなら、神の道と救いは、すべての民に知られるべきだからである。

時は過ぎ、収穫の季節が訪れた。畑には黄金の麦が波打ち、ぶどうの木には豊かな実がたわわに実っていた。人々は喜び、神に感謝を捧げた。祭司たちは祭壇の前でこう祈った。

**「地は実りをもたらしました。神、わたしたちの神が、わたしたちを祝福してくださいますように。神を畏れるすべての民が、神を賛美しますように。」**

すると、遠くから旅人がやってきた。彼らは異国の商人で、イスラエルの神の名を聞き、その恵みを目にしたため、真の神を知りたいと願ってエルサレムにやって来たのだった。彼らは神殿の前でひざまずき、こう尋ねた。

「あなたがたの神は、どのような方ですか？ なぜ、この地にはこんなにも喜びと平和が満ちているのですか？」

イスラエルの民は微笑み、答えた。

「私たちの神は、すべてを造られた方であり、慈しみ深く、真実なお方です。神は私たちを祝福し、御顔の光で導いてくださいます。そして、神の救いを知らせることは、すべての民の願いなのです。」

旅人たちは深く感銘を受け、共に神を賛美した。こうして、神の恵みはイスラエルの民から異国の民へと広がり、すべての国々が神を畏れ、賛美するようになった。

やがて、人々は再び集まり、喜びの声をあげて歌った。

**「神がわたしたちを祝福してくださいますように。地の果てまでも、すべての民が神を畏れますように。」**

その日、エルサレムには、賛美の歌声が響き渡り、神の栄光がすべてを包んだ。人々は確信した。神の祝福は、ただ一つの民のためではなく、全世界に及ぶのだと。そして、神の正しい裁きと導きが、すべての国々を治めることを。

こうして、詩篇67篇の祈りは現実となり、神の名は永遠にほめたたえられたのである。