ある裕福な男が遠い国へ旅立つことになり、三人の僕を呼び寄せた。男は威厳に満ち、深い知恵を持ち、その目は慈愛に輝いていた。彼は僕たちに自分の財産を預けることにした。
最初の僕には五タラント、二番目の僕には二タラント、三番目の僕には一タラントを、それぞれの能力に応じて与えた。主人は深い信頼を込めて言った。「私は長い旅に出る。私が帰るまで、これらの金をしっかりと管理しなさい」
月日が流れ、星々が天空で巡り続ける中、主人が帰ってきた。早速、清算をする時が来た。
最初の僕が進み出て、五タラントを差し出した。「ご主人様、あなたから五タラント預かりましたが、ご覧ください。さらに五タラント儲けました」 彼の手は勤労によって硬くなり、目は忠実な奉仕の喜びに輝いていた。
主人は満面の笑みを浮かべて言った。「善良で忠実な僕よ、よくやった。あなたはわずかなものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人の喜びを共に分かち合うがよい」
二番目の僕も進み出た。「ご主人様、あなたから二タラント預かりましたが、ご覧ください。さらに二タラント儲けました」 彼の額には汗の跡が光り、誠実な働きの証を示していた。
主人は同じように称賛した。「善良で忠実な僕よ、よくやった。あなたはわずかなものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人の喜びを共に分かち合うがよい」
すると三番目の僕が近づき、言った。「ご主人様、あなたは蒔かない所から刈り取り、散らさない所から集める厳しい方だと知っていました。私は怖くなり、出て行ってあなたの一タラントを地の中に隠しておきました。さあ、これがあなたのお金です」
主人の顔色が厳しさを増した。「悪い怠惰な僕よ、あなたは私が蒔かない所から刈り取り、散らさない所から集めることを知っていると言うのか。それならば、私の金を銀行に預けておくべきであった。そうすれば帰って来たとき、利息付きで返してもらえたのだ」
主人は周りに立っていた者たちに命じた。「その一タラントを取り上げて、十タラント持っている者に与えよ。持っている者は更に与えられて豊かになるが、持っていない者は持っているものまでも取り上げられるのだ。この役に立たない僕は外の暗闇に追い出せ。そこで泣きわめいて歯ぎしりするだろう」
このように、神の国においては、与えられた賜物を忠実に用いる者が報われ、恐れによってそれを隠す者は損失を被るのである。真の信仰は、受けた恵みを成長させる積極的な行動を通して現されるのだ。




