聖書

罵声と重荷の道程

それは油のように濃い、夏のほこりの匂いがする一日だった。オリーブ山の東側の坂道は、ごつごつした岩の間を縫い、陽炎がゆらめいていた。一行はゆっくりと、しかし確実に下っていた。ラバの背に揺られるダビデは、背筋を伸ばしたまま、しかし目は遠く、ヨルダン川の彼方を見つめていた。王冠の重みはなくなっていたが、代わりに、砂漠の熱風よりも乾いた別の重さが、彼の肩を押していた。逃れる者たちの群れ——家臣、戦士、家族——が彼を取り巻き、その足音と、ときおり漏れる子どもの泣き声だけが、不自然な静寂を破った。

そして、バホリムの集落が見えてきた。家々ががけのように張り付くあの場所である。突然、一人の男が、集落の端にある石塀の上に現れた。灰色の粗布をまとい、髪には砂埃がついていた。彼はゆっくりと、意図的に、両手に石を握りしめていた。そして叫んだ。

「出て行け、出て行け、血まみれの男よ。よこしまな者よ!」

声は渇き切って、裂けたように響いた。それはシメイ、サウルの一族の者だった。彼は石を王の家臣たちに向かって投げつけはしなかった。代わりに、地面を蹴り、埃を舞い上がらせながら、罵倒の言葉を次々と吐きていった。

「主は、サウルの家のすべての血を、あなたの上に返されました。あなたが代わって王となったが、主はあなたの手に王国を渡された。見よ、主はあなたの子アブサロムの手に、あなたの災いを渡された。あなたはまさに血まみれの男だ。あなたはまさによこしまな者だ!」

石は、ダビデの側近たちの足元に転がった。アビシャイ、ゼルヤの子で、炎のような気性の戦士が、瞬時に刀に手をかけた。彼の額に怒りの血管が浮き出た。

「この死んだ犬め、なぜわたしの主君である王をののしるのか。行かせてください。あいつの首をはねてみせます。」

ダビデはラバを止めた。ゆっくりと、疲れたように振り返り、アビシャイを見た。その目には、かつてゴリアテを見つめた時の鋭さはなく、またバテ・シェバの件の後の深い悲しみもなかった。そこには、砂のように細かく、すべてを濾しとってしまったような、諦念に近い静けさがあった。

「おまえたち、ゼルヤの子らよ、わたしに何のかかわりがあろう」彼の声は低く、しかし一行全員に聞こえた。「彼がののしるままにさせよ。主が彼に、『ダビデをののしれ』と言われたのなら、だれが、『なぜ、そうするのか』と言えようか」

ダビデは再び前方を見た。オリーブ山の頂に、少しばかりの風が通り過ぎ、枯れ草を揺らしているのが見えた。

「見よ、わたしの身から出たわが子でさえ、わたしのいのちを求めている。今、このベニヤミンびととしては、なおさらだ。彼にののしらせよ。主が彼にそう命じられたのだから。あるいは主が、わたしの悩みを顧みて、今日、彼のののしりに代えて、良いものをわたしに報いてくださるかもしれない」

彼はアビシャイの剣が鞘に収まる鈍い音を聞いた。代わりに、シメイの罵声が、一行が進むにつれ、遠くから追いかけてくるように聞こえた。彼は集落に沿って走りながら、石を投げ、砂埃を立て、王とそのすべての家臣を激しく罵り続けた。罵声は、暑さに歪んだラッパの音のようだった。ダビデの家来たちは、うつむき、歯を食いしばっていた。しかし王は、ただラバの首筋を見つめ、その汗に光る短い毛並みをぼんやりと眺めていた。

やがて、ヨルダン渓谷へと下りていく道の分岐点にさしかかった時、ダビデは息を深く吸った。空気はまだ熱いが、ほこりの粒が少なく、川の湿り気がかすかに混じり始めていた。彼は側近の一人に目をやり、静かに言った。

「彼の言葉を、わたしの耳から離すな。しかし、彼の血を流すな。主が、わたしに示される。」

彼らがさらに進んでいくと、前方から、荷を満載したろばの列と、それを率いる数人の者たちの姿が見えてきた。先頭に立つのは、メフィボシェテのしもべ、ツィバだった。彼は走り寄り、深々とひれ伏した。ろばの背には、パン、干しぶどうの房、夏の果物、皮袋に入れた酒が積まれていた。

ダビデは彼を見下ろして言った。「これらは何のためか」

ツィバは顔を上げ、しかし目は王の足元に伏せたまま答えた。「ろばは王の家族が乗られるため、パンと果物は若い者たちが食べられるため、酒は荒野で弱った者たちが飲まれるためです」

ダビデの目がわずかに細まった。「あなたの主人メフィボシェテは、どこにいるのか」

するとツィバは、さらに深く地面に額を近づけ、声に震えを込めて言った。「見よ、彼はエルサレムに残っています。『今日、イスラエルの家は、わたしの父の王国をわたしに回復してくれるだろう』と言っているからです」

一瞬、周囲の空気が凍りついた。アビシャイが再びうなるような息づかいをした。ダビデは何も言わなかった。彼はツィバの言葉を、シメイの罵声と同じ重さで、心の天秤にかけているようだった。やがて、彼は乾いた声で宣告した。

「見よ、あなたの主人に属するものは、すべてあなたのものである」

ツィバは再びひれ伏し、「わたしがお目にかかる恵みを見いだしますように。わが主、王よ」と言った。その声には、かすかに、目的を果たした安堵の響きがあった。彼は立ち上がり、合図をすると、しもべたちは積み荷を王の一行に引き渡し始めた。ダビデはそれを見つめながら、エルサレムの宮殿に残した、足の不自由なサウルの孫の顔を思い浮かべていた。その青年は、窓辺に座り、不安そうに都の喧騒を見下ろしているだろうか。それとも、ツィバの言う通り、王座を熱望しているのだろうか。真実は、もはやこの渓谷の熱風の中では、遠く霞んでしまっていた。

一行は再び歩き出した。荷物は増え、腹を空かせていた者たちは一時の満足を得た。しかし、ダビデの心の重荷は、より複雑なものとなっていた。裏切りは、敵からだけでなく、最も保護すべきものの中からも現れる。彼は、ヨルダン川の水の気配が強くなるのを感じた。向こう岸には、逃れの地がある。しかし、その道程には、まだいくつもの試みが待ち受けていることを、この王は骨身に沁みて知っていた。夕闇が迫り始め、最初の星が、東の空にぽつりと光った。それは、彼が若き日に羊の群れを見守った、あの寂しい夜の星と同じ輝きだった。

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