聖書

知恵の朝、王国の一日

エルサレムの城壁に朝の光が差し始める頃、宮殿の最も東にある部屋には、すでに羊皮紙の匂いが立ち込めていた。ソロモン王は窓辺に立って、眼下に広がる都を見下ろしていた。遠くに見えるオリーブの丘は、夜明けの靄に霞み、ゆっくりとその輪郭を現しつつあった。冷たい石の床を踏みしめ、彼は深く息を吸った。一日が始まる。

彼の統治は、父ダビデが築いた岩盤の上に、細やかな網の目のように張り巡らされていた。十二人の地方長官——それぞれがイスラエルの一つの部族の区域を治める——の報告が、毎月、決まったように届けられた。今朝届いたのは、ナフタリの山地を担当するアヒマアズからのものであった。彼の妻はソロモンの娘バスマテだった。羊皮紙には、先月のオリーブの収穫量と、ツロの商人との取引についての詳細が、緻密な字で記されていた。ソロモンは指でその文字をなぞり、ほのかなインクの跡を感じた。統治とは、こうした無数の実務の積み重なりなのだ、と彼は思う。

宮廷にはすでに動きがあった。ヨシャパテという書記官が、今日のための食事の配給表を携え、中庭を横切っていく。王の食卓は、一日に小麦粉三十コル、上粉六十コル、肥えた牛十頭、放し飼いの牛二十頭、羊百頭に、加えて雄鹿やかもしか、肥えた鳥などが並ぶ。それを支えるのは、ソロモンが定めた十二の地方からの、膨大で規則正しい供出である。ヨシャパテは、納められる穀物や家畜の量を把握し、それを宮廷の大小の家族——彼の妻たち、側女たち、高官たち——に割り振る。その仕事は、静かでありながら、王国の命脈そのものを管理するものだった。

ソロモンは部屋に戻り、机に置かれたもう一つの文巻を広げた。それは、彼に仕える高官たちの名簿だった。祭司ツァドク、アビアタル。軍の司令官ベナヤ。大臣アザルヤ。王室の長官アヒシャル。徴税役人の長アドニラム。彼らの名前を見るたび、彼は父から引き継いだ重みを思い知らされた。父は戦士だった。剣で国を形作った。しかし今、彼に求められているのは、別の種類の形成であった。平和のうちに、人々がその葡萄の木と無花果の木の下に座れるようにするため、秩序を紡ぎ続けること。それは時に、戦いよりも骨の折れる仕事に思えた。

昼下がり、彼は裁判を執り行う広間に座った。二人の男が、境界を巡る争いを訴えに来ていた。片方は年配で、手には古い地図が握られていた。もう一方は若く、目に焦りの色を浮かべている。ソロモンは双方の話を、一言も漏らさぬように聞いた。彼が下す判断は、単に境界線を定めるだけではなかった。父たちの時代からの慣習、それぞれの家族がその土地に注いだ労苦、そして何より、主が与えられた嗣業の地における公正さを考慮に入れねばならなかった。彼の知恵は、単なる頭の良さではなかった。それは、重たい責任を前にした、深い洞察への祈りのようなものだった。判決を下した後、彼はふと、この平和がいつまで続くかと考えた。父の時代にはなかった、このような細やかな争いが、実は平和の証しなのだ、と彼は気付く。

日が西に傾き始めると、王は馬屋の方へ足を向けた。彼の持つ戦車用の馬は千四百頭、騎兵は一万二千。これは、王国の威光を示す数字であったが、同時に、彼の心に一抹の影を落とした。父はこれらの力を、周囲の敵と戦うために用いた。しかし今、彼がそれらを維持しているのは、主の約束による平和を守るためであった。馬の息遣いを耳にし、草を食む音を聞きながら、彼は預言者ナタンがかつて父に伝えた主の言葉を思い出した。「彼はわたしの名のために家を建て、わたしは彼の王国の王座をとこしえに堅く立てる」。その家——神殿——の建設の計画が、今、彼の胸の中で大きく膨らみ始めていた。それは単なる建築ではない。この平和と繁栄が、どこから来たものかを示す、生きた証となるだろう。

夜、食卓が囲まれた。皿には、ダンからエラテまでの全領域から届けられた豊かな食物が並ぶ。ソロモンは、エフライムの丘陵地帯で採れた蜂蜜の甘さを舌に感じながら、ふと、王国の広がりを思った。ティフサからガザまで、すべての王が彼の支配下にあり、周囲の国々は安らぎの中にあった。ユダとイスラエルの民は、砂浜のように数多くなり、飲み食いし、楽しんでいた。これが、主が父ダビデに約束された祝福なのだ。

しかし、彼の心は完全には満たされなかった。このすべての富と栄誉は、彼が幼子のように求め、主が喜んで与えてくださった「聞き分ける心」——知恵——から流れ出たものだ。彼は机の上のざらついた羊皮紙、食卓の輝く銀の皿、遠くで聞こえる兵士の足音、すべてを感じた。これらは、目に見える王国の姿だった。しかし、真の王国は、もっと目に見えぬところ、民一人一人がその家の軒下で平和を噛みしめるその瞬間にあるのではないか。彼は窓の外の闇を見つめた。無数の星が、ダビデの子ソロモンの上に、静かに輝いていた。彼の統治の日々は、こうして、測量と供出と裁判と宴会の繰り返しの中に、深く、そして静かに根を下ろしていったのである。

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