聖書

「ユダの滅亡とバビロン捕囚の物語」

**エズラ記第二 第36章**

**ユダの終焉とバビロン捕囚**

ユダの地は、長い背信の歴史の末、神の裁きの時を迎えていた。最後の王たちは、主の目に悪とされることを重ね、預言者たちの警告にも耳を貸さなかった。その結果、神の怒りはついに頂点に達し、ユダは滅びの道を歩むこととなった。

### **ヨアハズの短い治世**

ヨシヤ王の死後、その子ヨアハズがエルサレムで王となった。しかし、彼の治世はわずか三か月で終わりを告げた。彼は父ヨシヤの正しい道に従わず、むしろ先祖たちが行った悪に歩み、主の前に悪を行った。エジプトの王ネコは、ヨアハズを捕らえ、ユダの地に銀百タラントと金一タラントの賠償を課した。そして、ネコはヨアハズの兄弟エルヤキムを王とし、名をエホヤキムと改めさせた。ヨアハズはエジプトへ連れ去られ、そこで死んだ。

### **エホヤキムの背信**

エホヤキムは二十五歳で王となり、十一年間エルサレムを治めた。しかし、彼もまた主の目に悪とされることを行い、預言者エレミヤが語る神の言葉を無視した。そのため、主は彼を裁くためにバビロンの王ネブカドネザルを遣わされた。ネブカドネザルはエホヤキムを青銅の鎖で縛り、バビロンへ引いて行った。さらに、主の宮の貴重な器物も奪い去り、バビロンの神殿に運んだ。

### **エホヤキンの敗北**

エホヤキムの子エホヤキンが十八歳で王となったが、彼の治世も三か月と十日しか続かなかった。彼もまた主の前に悪を行い、ネブカドネザル王の前に降伏した。バビロンの王は再びエルサレムに攻め上り、エホヤキンとその母、家臣たち、勇士たち、すべての高官を捕虜として連れ去った。さらに、ネブカドネザルはエホヤキンの叔父ゼデキヤを王として立て、ユダを治めさせた。

### **ゼデキヤの頑な心**

ゼデキヤは二十一歳で王となり、十一年間エルサレムを治めた。しかし、彼もまた主の前に悪を行い、預言者エレミヤの警告を退けた。彼はバビロンの王に背き、独立を宣言したため、ネブカドネザルの怒りを買った。バビロンの軍勢はエルサレムを包囲し、二年もの間、町を飢えさせた。ついに城壁が破られ、ゼデキヤは捕らえられた。彼の目の前で王子たちが殺され、その後、ゼデキヤ自身も両眼をえぐり出され、青銅の鎖につながれてバビロンへ連行された。

### **エルサレムの滅亡**

バビロンの軍勢はエルサレムに火を放ち、主の宮、王宮、すべての家々を焼き尽くした。城壁は破壊され、貴重な器物はすべて奪われた。残された民は、剣を逃れた者も、バビロンへ捕虜として引いて行かれた。こうして、ユダの地は荒れ果て、預言者エレミヤが語ったとおり、七十年の間、安息の年を迎えることとなった。

### **ペルシャによる解放**

しかし、主はご自分の民を完全に捨て去られたわけではなかった。七十年後、ペルシャの王キュロスは、主の霊に動かされ、ユダの民がエルサレムに帰り、神殿を再建することを許す勅令を出した。こうして、神の約束は成就し、イスラエルには再び希望の光が差し始めたのである。

**終わり**

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