聖書

魂の渇きと砂漠の約束

砂漠は、昼でもなく夜でもない時間を産み落とした。東の空はまだ深い藍をたたえているが、西方の地平線は、すでに死んだ灰の色に沈みかけていた。熱気は、昼間の狂暴な叫びから、しだいにしつこい唸りへと変わっていた。足元の砂は、まだかすかな暖かさを放っている。一歩踏み出すたびに、ざくっと音がして、くるぶしまでめり込んだ。

わたしは岩陰に身をひそめ、革袋の口を逆さに振った。滴りは、砂の上に一つの、暗いしみをつくるだけで、すぐに消えた。喉は焼けつくように渇いていた。体のすべてが、水を、ただ水を要求している。しかし、それ以上に、別の渇きが魂の奥をえぐっていた。ああ、あの水よ。シロアムの池の傍らで聞いた、祭司の歌声のように澄んだ水。それは、神の庭に湧く命の水であった。

目を閉じると、幻が浮かぶ。朝もやが幕屋を包む朝。黄金の燭台の灯りが、香壇から立ちのぼる乳香の煙を、やわらかく照らしている。人々のざわめき、衣服のすれる音、そして…あの荘厳な静寂。祭司が至聖所の前に立つときの、張りつめたような、しかし満ち足りた静寂。わたしは、あの場所で、神の力を、その栄光をこの目で見た。あの栄光は、この荒れ果てた荒野の上に昇るどんな太陽よりも、はるかに力強く、生けるものの糧であった。

砂が風に踊り始めた。細かい粒子が頬を打つ。わたしは唇をなめた。裂けた唇から血の味がした。それでも、わたしは口を開いた。

「神よ。あなたはわたしの神。わたしはあなたを切に求めます。」

声はかすれ、砂漠に吸い込まれてしまいそうだった。しかし、言葉は風よりも速く、岩よりも固く、天へと向かっていくことを、わたしは知っていた。肉体の渇きは、この砂漠が与える罰だった。しかし、魂の渇きは、神が与えた磁石であった。それは、わたしを、どんな安楽よりも、どんな苦しみよりも深く、御許へと引き寄せる。

「この乾き切った、疲れ果てた地で、あなたを慕い求めます。聖所であなたを見たあのように。」

祈りは、突然、歌へと変わった。音律はなく、節回しもない。それは、渇いた地脈からにじみ出る、塩辛い泉のような言葉の流れであった。夜が完全に訪れ、天には、砂粒よりも数多い星々がきらめき始めた。かつてダニエルがバビロンで見上げたのと同じ星空だ。あの時、神は獅子の牙から彼を守られた。今、この砂漠で、神は何をなさるというのか。

答えはすぐには来なかった。代わりに、記憶がよみがえった。幼い頃、羊の群れを連れてベツレヘムの野を歩いた夜。寒さに震えながら、父の言葉を思い出した。「恐れるな。主はまことに、良い羊飼いである。たとい死の陰の谷を歩むとも。」 あの谷間の闇は、この砂漠の闇よりも深かったろうか。あの時の安心は、今、どこにあるのか。

すると、奇妙なことが起こった。星明りだけで照らされる砂丘の斜面が、かすかに銀色に輝いて見えた。まるで、露に濡れた野原のようだ。もちろん、ここに露など降りるはずがない。しかし、その幻想の中に、目に見えない潤いを、わたしの魂は感じた。それは、肉体的な渇きを癒すものではなかった。喉の痛みは相変わらずだ。しかし、魂の中心にある渇きだけが、静かに、確かに満たされていくのを覚えた。

「わたしの魂は、脂と豊かな食物をもって飽き足りています。喜びの唇をもって、わたしの口はあなたをほめたたえます。」

それは、矛盾した宣言だった。空腹と渇きにかられるこの体で。しかし、真実だった。まるで、荒野で食べられないマナを見つけたかのような、不思議な満足。それは、状況を超越していた。追手の足音が近づこうと、サウル王の槍が輝こうと、奪うことのできない何かが、胸の中に固く据えられていた。

夜更け、寒気が骨まで浸みてきた。わたしは粗末な外套をしっかりと体に巻きつけた。眠りは、危険すぎる贈り物だった。その代わりに、夜通し、祈りと思い出が行き交った。ヨナタンとの友情。彼の目は、この星空のように澄んでいた。あの無言の契約。主が二人の間に立たれたこと。それは、この孤独な逃亡のただ中にあっても、消えることのない暖炉の火のようなものだった。

そして、夜明け前、最も暗い時間に、確信が訪れた。それは雷鳴のようなものではなく、むしろ、遠くで流れる地下水の音のように、かすかではあるが、絶えることのない響きであった。

「あなたはわたしの助けとなられました。あなたの翼の陰で、わたしは喜び歌います。」

追手は、剣によって、あるいは荒野そのものによって、わたしを滅ぼすことができる。この脆い肉体は、いつか塵に帰る。しかし、神に結びつけられたこの魂は、彼の慈しみのうちに堅く立つ。王位か、死か。それはもはや、最大の問題ではなかった。たとえこの砂漠が墓場となろうとも、わたしの魂は彼にすがりつく。それは、吸い寄せられるようにして石に貼りつく朝露のように。

東の空が白み始めた。星々が一つ、また一つと消えていく。そして、闇が退いたとき、わたしは立った。足は重い。革袋は軽い。しかし、背筋は伸びていた。祈りは終わっていなかった。それは、呼吸のように、歩くリズムそのものになった。

「わたしの魂はあなたにすがりつきます。あなたの右の手が、わたしをささえてくださいます。」

新しい一日の灼熱が始まろうとしていた。その日も、渇きと疲労と恐怖が待ち構えているだろう。しかし、夜のうちに与えられた確信――聖所の記憶よりも鮮やかな、生きた確信――が、砂の上に足跡を刻みながら進んでいくこの者を、支え続ける。

砂漠は相変わらず、何も約束しない。しかし、神は約束された。わたしは、その約束だけを糧に、歩み続ける。

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