聖書

復活の朝、空の墓

暗闇が薄らぎ始めた頃、エルサレムの街はまだ深い眠りの中にあった。冷たい石の寝床に身を横たえた者たち、悔恨と失望に胸を締め付けられて目を閉じる者たち。その中を、マグダラのマリアと、もう一人のマリアが、息を殺すように歩いていた。足元の小石が転がる音さえ、途切れ途切れのため息のように聞こえた。彼女たちの手には香料が握られていた。何の希望もなく、ただ遺体に香油を塗るという儀式のためだけに。前の日、あの金曜日の光景が瞼の裏に焼き付いて離れない。軋む十字架、濁った叫び、そして無惨に垂れ下がった腕。全てが終わったのだと思っていた。

墓は市壁の外れ、岩を掘り抜いた場所にあった。ヨセフが用意した新しい墓だ。重たい石が入口を塞いでいる。誰が動かせようか、と二人は無力感に打ちひしがれながら近づいた。東の空がほんのり葡萄色に染まり始めた瞬間だった。

まず、足元から揺れが来た。強い風でもないのに、松の木々が一斉にざわめいた。次に、地鳴りが聞こえたかと思うと、目の前の巨大な石が、まるで軽い木の葉のように、軋みながら転がり始めた。それは人の手によるものではなかった。石はみるみる脇に押しやられ、墓の口が黒々と口を開いた。二人は地面にしがみつくほかなく、震える手で互いの腕を掴んだ。

そこに、光があった。稲妻のような、しかし持続する白さ。一人の者が石の上に座っていた。衣は雪のように白く、顔は雷のように輝いていた。見ているだけで目が痛んだ。番兵たちは、この光景に恐れおののき、死人のように地面に倒れ伏した。震えが止まらない。彼らはローマの精鋭だったはずなのに、今や意識を失いかけている。

その輝く者は、二人の女の方に向き直った。声は、意外にも柔らかく、深い谷底から響いてくるような落ち着きを持っていた。「恐れることはない。十字架につけられたイエスを探しているのでしょう。彼はここにはおられない。言われたとおりに、よみがえられたからです。さあ、納められた場所をご覧なさい。」

マグダラのマリアが、勇気を振り絞って顔を上げた。墓の中は空洞だった。ただ、亜麻布がきちんと畳まれ、別の場所に置かれている。遺体はなかった。彼女の頭の中で、かつてイエスが語った言葉が蘇る。「三日目によみがえる」。それはあまりに荒唐無稽で、信じることができなかった約束。それが、今、この空の墓の前で、途方もない現実として立ち現れている。

「そして、急いで行って弟子たちにこう伝えなさい。『イエスは死人の中からよみがえられた。見よ、あなたがたより先にガリラヤへ行かれる。そこでお会いできる。』確かに、あなたがたに話したとおりです。」

その言葉は、凍りついた心臓に、温かい血が一気に流れ込むようだった。二人はもう、恐怖よりも、得体の知れない、押し寄せる歓喜に近い衝動に駆られていた。足が自然に動いた。墓を離れ、走り出した。朝露が草の葉を濡らし、足早に通り過ぎる彼女たちの衣の裾を暗く染めた。風が頬を撫でる。息が上がる。胸が張り裂けそうだ。何かを伝えなければ。ペテロに、ヨハネに、あの憔悴しきった者たち全てに。

小道を曲がり、オリーブの木立の陰に差し掛かった時、突然、人影が前に立った。マグダラのマリアは思わず足を止め、あえいだ。その方は、柔和な目で彼女たちを見つめ、一言、こう言われた。「平安があるように。」

彼女たちはすぐに、それが誰であるかを悟った。その声、その佇まい。しかし、何かが根本的に違った。傷の跡はあるが、もはや苦悶の色はない。死の影は完全に払拭され、そこには確かな、生けるお方の存在感が満ちていた。二人は進み出て、その足にすがりついた。岩の冷たさではなく、命の温もりを感じた。

「恐れることはない。行って、わたしの兄弟たちに、ガリラヤへ行くように言いなさい。そこであなたがたはわたしに会うだろう。」

彼女たちの手は震えていたが、もはや恐怖からではない。触れた指先に、革新的な確信が走った。彼は死を征服した。彼の言葉は、墓をも打ち破る真実だった。二人は再び走り出した。今度は、重い香料ではなく、軽やかな希望を抱いて。街へ、弟子たちの潜む家へ。

一方、墓の周りでは、うめき声と混乱が続いていた。意識を取り戻した番兵たちのうちの幾人かが、祭司長たちの元へ、足が地に付かぬように走った。真実を告げた。起こったこと全てを。祭司長たちは集まり、緊急に会議を開いた。蒼白な顔が蝋燭の灯りに揺れる。長老たちの間で囁きが交わされた。

「民衆がこの話を聞けば、最後の事態になる。」
「あの男の弟子たちが、夜のうちに盗んだと言うのが最も穏当だ。」
「そうだ。我々から銀貨を渡し、口止めをしよう。『我々が眠っている間に、弟子たちが遺体を盗んで行った』と。総督の方にも、我々が説得しておく。」

こうして、銀貨は兵士の手に握らせられた。真実は、貨幣の重みと、保証された庇護の下に、闇に葬られようとした。しかし、真実それ自体は、既にエルサレムの小路を駆け抜け、震える声で囁かれ始めていた。ガリラヤへ向かう道のりで、彼らは再びあの方に出会う。その約束を胸に、弟子たちはなお疑い、なお怯えながらも、やがて旅立つことになる。復活の朝は、全てを終わらせるためではなく、全てを新たに始めるための、深く静かな、そして決して押し止めることのできない黎明だった。

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